Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

りんご 七

21歳

りんごはBDイベントを終えて楽屋に戻ると、
としこに抱きつく。


「最高に楽しかった!こんな誕生日は初めてよ」
「良かった。もうひとつプレゼントがあるの」


その時ドアをノックしてスタッフが入って来た。


「金崎さん忘れ物です」
眼鏡をかけキャップを被った背の高いスタッフは封筒を差し出した。
りんごは彼をちらりと見た。彼はBDイベントのステージにスタッフとして
出ていた。


としこは受け取ると、
「あのね、そのプレゼントとは」


りんごは出ようとしたスタッフに後ろから飛びついた。
ギュッと抱きついて振り向くと、としこに、
「最高のプレゼント!」



としこは、あちゃーと頭をかいた、

「なぜ彼と気がついたのよ」
明は帽子と眼鏡を取った。


「背が高いのは隠しようが無いからね」
明は向き直ると言った。


りんごは明の後ろから顔を出して、
「この人ったらね、何をしたと思う?!」
「何をしたの」


「後ろの暗がりで私のお尻を触ったのよ!」
としこは呆れて明を見た、


「いや、りんごが後ろに回した手を振ったから、
バレたと思って、つい触ったんだよ」

「手なんか振ってない!」
「いや、振ったよ」
と二人は言い争う。


としこは首を振ると、
「やめなさい!痴話げんかはホテルでやりなさいよ!」

二人はしゅんとしてとしこを見た。

ヒルトン東京を予約してあるから。今夜は二人でそこでゆっくりしなさい。
それと、りんご、もう離れなさい」


ずっと彼の後ろにへばりついてたりんごは、パッと離れた。


明が自分の荷物を取りに行った後、りんごは、
としこに抱きついた。

「一生忘れない誕生日になったわ。ありがとう。としこ大好き!」


としこはうなづきながら、
「いつから気がついてたの?彼の事」

イベントの一回目に歌ってた時、最後尾に彼が観てるのが見えたの。
だから二回目に彼が変装して出て来た時すぐにわかったの」


としこは改めて二人の絆を感じた。

明が戻って来て、抱き合ってる二人に長い腕を伸ばして二人を抱きしめた。


りんご 七 終り。




この作品はフィクションです
実在のアイドルと似た部分、および画像と本文は関係ありません。





りんご 1




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りんご 4




りんご 5





りんご 6