Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

再会 3


お猿にハンドバックを取られそうになって
希美が泣きべそをかいてると、係員がとんできて、
お猿を叱りつけるとお猿はハンドバックを離すと
逃げ出した。


ほとんどのお猿は行儀がいいけど、中には手癖の
悪いお猿がいると係員は話してくれた。
ハンドバックの中に食べ物があると思ったようだ。
なつみは希美を抱いて慰めた。


そのお猿が狙うのは、弱々しい子供や女性ばかりで、
男性には近づかないようだ。


「のんちゃんはお猿にまでバカにされて、
可哀そうだね〜」
なつみは希美の頭を撫でながら言った。
希美は口をとんがらせて、
「ここは、やだ〜! イルカを見に行こうよ」


早々に山を降りて、うみたまごに向かうことにする。
うみたまごに入る前に、そろそろお腹がすいてきた
希美のために隣接する食堂で何か食べることにした。


二人は紙の容器に入った丼ものを食べる。
食事をして元気が出てきた希美となつみは、
いよいよ、うみたまごに向かう。


姉妹は館内に入り、暗い通路を下へ降りると、
巨大な大回遊水槽の前に出る。


「わぁ〜!!すごいね〜!お魚がいっぱい!」
希美はたくさんの魚の群れに驚きの声を上げる。


大回遊水槽の中では大小さまざまな魚が泳いでいる。
「あっあの魚、お腹が人間の顔みたいで気持ち悪い〜」


「あれはエイよ、大きいね〜」
「あっサメだ!ねえ他の魚を食べたりしないのかな」
「きっと、おとなしい種類のサメなんじゃないの」


なつみは時計を見て、
「もうすぐラッコのパフォーマンスが
始まるから行ってみようよ」
二人はラッコスタジアムに向かう。


「お姉ちゃん、よくこの水族館にくるの?」
「うん、時々来るんだ。なんか、もやもやした
ことがあると車を飛ばしてうみたまごに来て、
お魚やラッコやイルカを見てると、嫌なことを
忘れて、ほっとするんだ」


希美は姉の顔を見つめた。
なにか悩みがあるのだろうか・・・。


ラッコの水槽の前に来て見ると、スタンド席は
人でいっぱいでとても座れない、水槽の前も、
おおぜいの子供たちが腰を降ろしている。


ふたりはなんとかその間に腰を降ろす。
時間になりトレーナーの二人の女性が姿を現す。