Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

一 ホワイトデーの贈り物

くそ!どいつもこいつも、ホワイトデーっていうのに、
何にも贈ってこないのはどうわけなんだよ!
あれだけバレンタインに贈ったのにー!
やっぱGKIのチョコレートをバラまいたのが
まずかったかな。

仕方なく、帰ろうと駅の方へ歩いてると、
終電近くで人通りが無い中、声を掛けられた。
見ると、占いのおばちゃんだった。

「そこのお人占ってあげるよ」

ねーよ、占いなんて信じないし。

「そう言わないで。終りだから只でいいよ」
ふと気まぐれに見て貰った。


「ふ〜ん、大変な卦が出てるよ!」

なんだよ!どうせろくな占いじゃないんだろう。
好きな子に振られるとか。


「それだけじゃないよ。失せ物は出ない。病気は悪化。
仕事はクビ。詐欺にあって全財産は騙し取られる。
犬の糞は踏む」


はあああああー!?ざけんじゃないよ!!
どうせデタラメなんだろうけど、言うに事欠いて
そこまで言うか!まあ、あちらの病気は悪化してるけどさ、
こちとらホワイトデー何も来ないで頭に来てるんだよ!

と、占いのおばちゃんの首を締め上げた。

「ぐぐぐぅー!苦しい!悪かった。お詫びにこれをあげるよ」
何やら古ぼけた箱を出した。
「これは今日最悪の占いが出た人にあげようと取っといた物だよ」


おばちゃんはその箱を押し付けると、去って行った。


電車を降りて帰る途中の道で、その箱を開けてみた。
古そうな紙切れが出て来て、
『これはアラジンのランプです。擦ると悪魔が出て来て、
願いをひとつだけ叶えてくれます』と書かれてる。


街灯の灯りで見ると、箱の中には小さなランプがある。

何がアラジンのランプだよ!ふざけるな!!
とばかり、その箱を堤防から川へ投げ込もうとした時、

何か後ろ髪を引かれるような感じがして、思わず止めてしまう。

まあ、いいか。擦って何も出てこない時は捨てればいいんだから。

部屋に入ると、もう一度紙切れを見ると、
ランプを擦る時の呪文が書いている。


「WOW WOW WOW FOREVER」を三回唱える。
と書いてある。

どっかで聴いたような文句だなと首をかしげる、歌の文句?
ともかく、その文句を三回づつ唱えてランプを擦ると、

ブワワーーーーーーー!と煙がランプから噴き出ると、
『悪魔』が出現した。


出たあああああああああーーーーー!?


絵に描いたような悪魔で、アラビア風の服を着て、
ターバンを巻いて、顔は覆面をしてよく見えない。

悪魔はちょっとアニメっぽい声で言った。
「出してくれてありがとう。ご主人様。お礼に
願いをひとつだけ叶えて進ぜよう」

えええー!本当かよ!じゃあ、取り合えず、お金がいいな。
百万円、いや十万円でもいいか。

「けち臭い事言わずにパァーーーーと言って見たら」

そうお。じゃあ一千万円!

「ダメー。そういうお金とか即物的な物はダメ」

えええー!?何でだよ!言ってみろって言ったじゃない。

「言ってみただけ。ところであなたはTwitterをやってます?」

やってるよ。ってなんで悪魔がTwitterを知ってるんだよ!

「悪魔の世界でもITやSNSは広まってるんだよ」


って、どんな悪魔なんだよ!

「願いを叶えるにはあなたの事を調べなくてはいけないの。
あなたの日常を調べるにはTwitterが一番。
あなたのアカウント名をを言ってください」


ぶつぶつ不満を言いながら、アカウント名を言うと、
悪魔はアップルのノートPCを取り出すと、
キーを打ち出して検索する。

やっぱ、ググるのかよ!

しばらく検索していた悪魔は顔を上げると、

「あなたの事がよ〜くわかりました。それで、
私は人間の運命を操る事が出来るので、人の運命を左右する
事の願いを叶えて進ぜます」


って言われてもねぇ、


「例えば、誰か殺したい人います?」

はあああああ?


「ツイを見ると、結構死んで欲しい人いますよね。
ドラマの俳優とか作家とか」

な、なんでそれを知ってる、ってそんなのばっかツイしてるか。
でもどうやって殺すのよ。


「簡単です。その人の運命を変えるのです。交通事故にあうとか、
病気が悪化するとか、乗った飛行機が落ちるとか」


って!乗った人も道づれかよ!大量殺人じゃん。

「そこは上手くやります。その人だけ死ぬとか、自由自在です」


でも、そこまでして殺したくないけど・・・


「なら、好きな人と付き合えるとか」


おーーーーーーー!それは良いね。それで行こう。


「でも、確実にあなたとその人が結ばれるわけでは無いですよ。
多少運命を変えてお膳立てをするだけですよ。
めでたく結ばれるかどうかは、あなた次第です」


まあ、それで我慢するか。誰にしようかな、


「俳優のSMさんなんかどうですか?」


バカヤローーーーーーーーー!!!
そいつは、死んで欲しいヤツだよ!


「冗談です。では、お好きなお方はNNさんとか、KFさんとか」


まったくこの悪魔は! そうね、二人共じゃダメ?

「だめです。一人だけです」


でも、どちらも大好きだから選べないよ。で、どうやって
お膳立てするの?

「ある部屋にその人を監禁します。そこへあなたが行きます。
その人は縛られています。あなたは煮るなり、焼いて食おうが
自由です」


そんなレイプみたいなのは嫌だな。


「大丈夫。その人はあなたと結ばれる運命にあるのですから、
二人は愛し合う事になるのです」



そうなの、でも簡単に選べないな。一晩考えていい?


「いいですよ」

その前にさ、あなたなぜ顔を隠してるの?顔が見たい、

「ダメです。見せられません」

いいじゃん。見せてくれればいいじゃない。


「では、少しだけですよ」

と、悪魔はターバンを取り、覆面を外した。

パラリと黒髪が広がり、女の子が現れた。

えーーーーー!?あんた女の子じゃん!
悪魔にも女の子がいるんだ。


「もちろん、いますよ。小悪魔」


すると、その小悪魔は床を見て、
「いけない!コンタクトを落とした!」

コンタクトかよ! 探してあげる。

でも、見つからない。

それなら眼鏡をかければ。持ってるんでしょ。


その小悪魔は眼鏡を掛けた。


あーーーーー!カワイイ!!


「そんな事は無いです・・・私は悪魔の世界でも
全然もてないんです」


そんな事無いよ。よっしゃあ!決めた!


眼鏡を掛けた可愛い悪魔と向き合うと、

私の一つだけの願いは、


あなたと付き合いたい。






二 悪魔との契約




三 悪魔からの贈り物




四 悪魔からの贈り物




五 悪魔との生活




六 悪魔との生活




七 悪魔との生活




八 悪魔との対決




九 悪魔との対決




十 大天使アヤカ



十一 大天使アヤカ二



十二 再会と別れ



十三 悪魔の追放



十四 約束の贈物



十五 悪魔の子供




十六 父親は大天使


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十七 大天使との出会い



十八 大天使との会話



十九 母親の星



二十 恋人同士




二十一 大天使の妊娠




二十二 神子の車




二十三 永遠の家族

2020-01-28