Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

「再会」


「あっ、矢口さん!」


亜依は久しぶりに麻里の姿を見てほっとする思いだった。

「よく来たね、道中は大変だっただろうね」

麻里も二人の無事な姿を見てひと安心な風だった。

サスケはそのうち麻里が脚を引きずっていることに
気がついた、


「姉ちゃん、その脚はどうかしたの」


「大丈夫、ちょっとミスを・・・しくじったのさ、
なあに大したことはないよ、2、3日休んでいれば
すぐ直るさ」

麻里は亜依が自分をじっと見つめていることに気づき、
すぐに思い当たって、


「何度言えばわかるんだ、おいらは矢口じゃないよ!」


サスケは何の事かわからず、おかしな雰囲気で
睨み合っている麻里と亜依の顔を交互に眺めた。


麻里はきびすを返すと歩き出した、


「さ、おいらの泊まっている旅籠に行こう、しばらくは
そこで様子を見るしかないよ」


「ねえ、ののが居るお城は何処にあるの?」


亜依の言葉に麻里は振り返って、


「だから、おいらの傷が治らないことには動けないよ、
それに今は城の警備が厳重になっていてどうにも
ならないよ」


「早くののに会いたいよ、お城を見るだけでもいいから
連れてってよ」


麻里は首を振り、言葉を荒げた、


ダメだったらダメだ!城の近くへ行って怪しまれたら
どうするんだ!」


「うちがリーダーだよ!」


亜依の毅然とした態度に、麻里は唖然として亜依を見た、


「あのお爺ちゃんが、うちをリーダーだって決めたんだよ、
だから麻里さんはうちに従わないといけないんだ」


「いくら、お屋形様がお前をリーダーと言った
としても・・・」


麻里は言葉を飲み込んだ・・・。


「〝リーダー〟って、なんなの?」
サスケが小首をかしげて聞いた、


リーダーというのは・・・この3人の中で一番
偉い人のことだよ、え〜と、命令したりする人かな」

亜依が答えた。


「つまり、亜依ちゃんが隊長ってことなの?」


「そうだよ、うちがリーダーだよ」


亜依はそう言いながら麻里の顔を見た、
麻里は、〝リーダー〟という言葉を知っているようだ。


麻里は、目をそらした。


結局、3人は長浜城へ向かった。