さゆはテレビを消した。
そして立ち上がると言った、
「お風呂に行くわ。あなたも来て」
「はぁ?どういうことですか」
「あなたも一緒にお風呂に入って私の体を洗うのよ」
「・・・それは、出来ません」
「ダメよ。ここにいる以上あなたは私に従うのよ、
さあ、一緒にお風呂に入るのよ」
さゆはそう言って指先を私に向けてひらひらさせる。
「僕はテレビじゃないから、簡単には命令に従えませんよ」
いくらまだ14歳とは言え女性と一緒に風呂など入れるわけがない。
「どうして私の言うことが聞けないの?」
「そんな事をするとは聞いてません。僕はあなたの召使では
ないのだから、そこまで出来ません」
「そうなの。じゃあ召使が嫌なら私の王子様になってくれる?」
「それは・・・」
さゆは私が困った様子を見て笑いながら、
「いいわ。仕方ないわね、お風呂は一人で入るわ」
さゆはそう言うなり、
それまで着ていたネグリジェを肩からすっと下ろして
脱いでしまう。
下着一枚になって、さゆは悠然と私を見た後バスルームの方へ
しゃなりしゃなりと歩いて行く。
私はため息をついてソファーに腰を降ろした。
さゆの体を洗うことまで仕事の内に入ってるとなると、
この先何をやらされる事になるのかわからない。