Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

さゆと萌 エピローグ 二

萌の子供


麻美は言った。

「道重さんは妊娠しているの。お腹の子は、
萌の子供よ」

萌はポカンとして母の麻美を見た、
事の事態をまったく理解出来ないようだった。

「さゆみお姉ちゃんは妊娠しているの?」
「そうよ」

「それがどうして萌の子供になるの?」

麻美は萌にどう説明していいのか、すぐには
思いつかなかった。

「とにかく、道重さんは妊娠しているの。
そして、その子供は萌の子なのよ・・・」

萌は首をかしげて、
「ママ。それじゃ同じ事を言ってるだけよ」

「そうね・・・萌は前に赤ちゃんがどうしたら
出来るのか知ってるみたいだったけど」

萌はうなずいて、
「ママ。わたしが知っているのは、大人の女の人は好きな
男の人が出来て愛し合って子供が出来ると聞いたわ。
でも萌は女の子だし、まだ子供なのに、なぜ子供が
出来るの?」

「そうね。普通は男の人と女の人が愛し合って子供が
生まれるの。でもね、この世の中には普通では無い事が
起こる事もあるの。めったに無い事だけど奇跡的な事が
起こる場合があるの」

萌は全然納得出来ない風だった。

「ではこれから道重さんのお家へ行くから、そこで
道重さんのお腹の子供が萌の子供だと言う事を
証明して見せるわ」

麻美はスマホを取ると、さゆへ電話をかけた。

麻美は出たさゆにこれから萌を連れてそちらへ
行くと言うと、さゆは困惑してぐずりだす。

麻美は強く言い放った。
あなたは萌に会いたく無いの!そして、
これから何ヶ月もお腹の子が産まれるまで萌と
会えなくてもいいの!それが出来るの!?

それを聞くとさゆはしゅんとなって、
萌に会いたい、何ヶ月も萌に会えないなんて
とても出来ない。無理だと言った。

それで麻美は有無を言わさず、これから
そちらへ萌を連れて行く。と電話を切った。


麻美は萌と共に、車を飛ばしてさゆのマンションに着くと
出て来たさゆに萌が駆け寄った。

さゆは上に大きめのだぶだぶのスエットを着ている。
抱きついて来た萌を遠慮がちにそっと抱きしめる。

そんなさゆに麻美は、大きくなったお腹を隠そうとしてるな
と思った。そういうわけにはいかない。

居間のソファーに萌を座らせると、さゆに向かって

「道重さん、服を脱いで貰えますか」

「えぇー?!」

さゆは麻美を引っ張って行くと、萌に聞こえないように
廊下に出ると、

「いきなり服を脱げってどういう事なんですか?!」

「萌には、道重さんは今妊娠していると言いました」

「はあぁ・・・」

「そして、お腹の子は萌の子供だとも言いました」

「それで?」

「萌を納得させるために、道重さんのお腹の子は
萌の子供だと証明しなければいけないんです。
そのためには道重さんのお腹を萌に見せないと
いけないのです」

「でも・・・」

「私にすべてまかせるとおっしゃいましたね。
お願いです。私を信頼して、そして私の言う通りにして
頂きたいのです」

さゆはじっと麻美を見ていたが、うなずくと、
「全部脱ぐのですか」

「いえ、お腹を出すだけでいいのです。
上を脱いでお腹が見えるようにしてください」

さゆはだぶだぶのスエットを脱いで下着のシャツも脱ぐ。

さゆの下腹はぷっくりと膨らんでいて明かに
妊娠しているとわかる。

さゆの肩に手をやると、こきざみに震えてるのがわかる。
決して上半身脱いでいるので寒いわけでは無い。
さゆの腰に手をまわし、

「さあ、萌の所に行きましょう。そして、
萌の事を信頼してやってください」

萌はさゆの姿を見ると、立ち上がった。

麻美は、

「さあ、萌ちゃん、お腹の子供に話してあげて」

 

続く。