Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

開戦

織田信長比叡山延暦寺を焼き尽くし数千人を
殺戮したのをはじめ、長年信長に反抗してきた
伊勢長島の一向一揆門徒男女二万人を、
柵の中に閉じ込め、まわりから一斉に火を放ち
焼き殺したと言われている。


信長に反抗してきた伊賀衆も敗れれば、
同じ運命に合うことは必定だった。



亜依と麻里は見つめ合っていたが麻里がうなづくと
亜依もうなづいて三太夫に向き直った。


三太夫の周囲には多くの下忍の男達と、
ひとまず敵が退いたので戻って来た女子供も
集まっていた。


亜依は考え込むようにうつむいていたが、
やがて顔を上げて皆を見まわして、話始めた。


「うちは戦争の事は何もわからないけど、
自分が困難に合った時どうするか言います。


うちはその時、ただ前を向いて進むことにしてるの。
考えるよりも、途惑うよりも、失敗してもいいから
まず、前に進むことにしてるの。


長浜へののを取り返しに行った時も、何も考えずに
ただ前へ進んでいった結果、ののを見つけられて、
連れて帰れたと思うんだ。


魔王に勝てるかどうかわからないけど、
みんなが力を合わせて進むことだけを
考えて戦えばきっと勝てるよ!」


三太夫は大きくうなづくと立ち上がった。
そしてまわりに向かって大音響で言った、


「皆の者!今の加護亜依殿のお言葉を聴いたか!
我ら一致団結して難敵に立ち向かえば必ずや
勝てるとの お言葉を下されたのじゃ!
何も考えずに前に進んで行こうではないか!」


それを聴いた男達は、意気高く歓声を上げ、
女の中には亜依に向かって手を合わせて
拝む者もいた。


男達は一斉に持ち場に向かい、女子供も
家に向かい、兵糧の準備に取りかかった。


麻里が亜依に近づいて肩に手をやった、

「立派だったね、亜依の言葉を聴いて私も
感動したよ。みんなも力を与えられたよ」


ミカ、希美、愛も亜依の側に来て4人で
抱き合っていた。


麻里




信雄の一万の軍は三方に別れて伊賀に侵攻してきた。


伊賀全体を収めている者はおらず、国衆の地侍達や、
服部、百地の上忍の率いる忍者集団達は団結して
信雄の軍勢に対抗した。


伊賀は大部分が険しい山地で、その狭い入り組んだ
地形に信雄の軍は苦しめられた。




三太夫の率いる忍者集団は得意のゲリラ戦法で、
神出鬼没に信雄の軍を襲撃して、散々に敵を翻弄して
苦しめた。


ミニモニ。の4人は敵の進出にともない、安全な山奥に
避難していた。
ミニモニ。を護衛していた麻里は、敵が接近してきた
ため前線近くの林に、様子を見るため出ていた。


木の上で見張っていた麻里は、近づいてくる亜依を
発見して、すぐさま地上に飛び降りた。


「こんな所で何をしているんだ!」


「キィーッ!!」

亜依の側には忍猿のタカシがついている。


「あっ麻里さん!良かった探してたんだ」


「・・・こんな所にうろうろしてたら敵に見つかるよ!」


麻里は亜依を体をがっちりと抱え込むと、木の幹を
キックして、たちまち数十メートル樹上に登った。


二人は木の枝に腰を降ろした。


亜依は、高い樹上のことで怖さもあり、麻里にしっかり
と抱きついた。
麻里もそんな亜依を強く抱きしめた。


二人はしばらくは黙って抱き合っていた。
タカシはようやく二人の近くに登ってきて、近くの
枝に止まった。


亜依はすぐ目の前の麻里の顔をじっと見つめていた、
下の方を見張っていた麻里は顔を上げ、亜依を見た。


「真里さん、ミニモニ。の唄の中で何が好き?
わたしはやっぱり、ジャンケンぴょん!が一番好き!」


亜依は麻里の瞳をじっと見つめながら言った。


麻里も亜依の瞳をじっと見返していたが、
ついには負けたようにほほえむと、


「私も、ミニモニ。ジャンケンぴょん!が一番好きだよ」


亜依の顔がぱっと輝いた、


「やっぱり麻里さんは、矢口さんなんだ!」


「その通り私の本名は、ヤグチ・マリというの・・・。
でもあなたの言う矢口真里とは残念ながら違うの」






SARUTOBI AI 9