Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

りんごその後

 葉月

 

としこは卒業したりんごの新居に会いに行くと、
りんごのお腹を触りながら、

「今何ヶ月なの?」
「3ヶ月だって」

「3ヶ月って事は・・・まさか、ロスベィビーって事?」
「そういう事」
「りんごはロス公演が終わった後メンバーとは
一日遅れで帰ったよね。彼とホテルで泊まって
そこで、仕込んだわけか」

「仕込んだ。なんて言わないの!」
「違うと言うの?」
「違わないけど・・・その、避妊のためのアレを持ってくのを
忘れてたの。でも式を上げたのだからもう夫婦だからいいか。
って事で、」

「で、やっちまったのか」
「そう。やっちまったの。万一出来ちゃっても、後二ヶ月で
卒業だから大丈夫だと」

としこはため息をつくと、
「ふ~、それが的中したわけか。卒コンのMCでりんごは

身重だとバラしとけばよかったかな」

「そん時は、お腹の子はとしこの子供だよって
言うから」
「アホか!あたしがどうやって子供を作るんだよ!」

りんごはとしこに抱きつくと、
「りんごは、としことキスしたら子供が出来ると
思ってたの・・・」
「はいはい。堂々と子供を作っといてよく言うよ」

「昔はそう思ってたの」

りんごはとしこの顔を見ると、
「ロスの教会で、ウェディングドレスのりんごに
としこが『このまま一緒に逃げようか』って
言われた時、すごく嬉しかったんだ。本気で
一緒に逃げようと」

「はいはい。逃げなくて良かったでしょ」
りんごは首を振った。
としこはそんなりんごの髪を撫でた。

その時、としこのスマホが鳴りだした。
としこは出ると、返事をしながらりんごを見た、
それを見てりんごは、ピンときた。

「りんごならここに居るわ」
と、スマホを渡してくる。

また、葉月さんはとしこに電話してくるんだから、
どうして直接りんごにしないのか。

葉月はこちらへ会いに来ると言う。

としこは、お邪魔だからと帰って行った。

やって来た葉月は、少しもじもじしていたが、
口をひらくと、

「りんごさん、私でもアイドルになれるかしら」

「はああああああ?!」


つづく。