Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

大天使 エピローグ 二

小鳩と憂佳


小鳩は、憂佳と一緒にレストランのテーブルに
腰かけて、かみことアヤカが戻るのを待っていた。

小鳩が自分の名前を言って自己紹介すると、
憂佳も同じように自分の名前を言うと、

「あなたの事はアヤカから少しだけど聞きました」

二人とも、人間の身でありながら悪魔と大天使という
神の領域に住んでいる相手と愛し合うようになっていた。


アヤカとかみこはスカイツリーの天辺からレストランの
屋上に降り立った。

アヤカはかみこを抱きしめてから、

「小鳩が今どんな思いでかみこの帰りを待っているか
わかってあげて欲しいの」

かみこはうなずいて、
「はい。ママの気持ちはわかっています」

二人はドアを開けてレストランに入った。

二人が入って来るのを小鳩と憂佳は気がついた。
憂佳は立ち上がったが、小鳩は腰かけたままだった。

かみこは真っ直ぐに小鳩の元へ駆け寄った。
小鳩は下を向いたままだった。

「ママ!ただいま!」
小鳩は顔を上げた。何かを堪えるように
くしゃくしゃにしていた。

立ち上がると、体をぶつけるように抱きついて来る
かみこを受け止めて抱きしめた。

そんな二人を見ながらアヤカと憂佳もおだやかに
抱き合っていた。

小鳩はかみこの顔を見ながら、
「信じていた・・・かみこは戻って来ると」

「当たり前じゃない。わたしが戻る所は、
ママの居る所しか無いんだもの」

アヤカはそんな二人に近寄ると優しく両手で
二人の肩を抱いた。

かみこは明るく言った、
「ねえ、ここはレストランなんだから何か
食べたいなぁ。お腹が空いちゃった」

アヤカは笑って、
「そうね。美味しい物を何でも注文してちょうだい」
私達は食べたけど、デザートを頂くわ」

賑やかな食事が終わり、
小鳩とかみこは我が家へ帰り、アヤカと憂佳は階下の
ホテルへ泊まる事にした。

アヤカが、
「帰る前に皆で写真を撮るから集まって」

アヤカはスマホを取り出すと、まず小鳩とかみこを
一緒に立たせるとスマホのレンズを向ける。

それからスマホを渡して、アヤカと憂佳を撮ってもらう。
憂佳はアヤカの頬に自分の頬をべったりくっつけて来る。

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その後で四人一緒になるとアヤカが腕を伸ばして
自撮りして撮る。

 

帰り際に小鳩がアヤカに近寄って来た。

憂佳とかみこは少し離れた所で待っている。

「アヤカさん、ありがとうございます。
かみこを・・・説得してくれたのですね」

アヤカは微笑んで、
「説得なんてしてないよ。かみこが自分の気持ちを
話してくれただけよ。
あの子に神子の事を少し話したわ。
後でかみこに聞いてみるといいわ」


アヤカと憂佳は、体をぴったりと寄せ合って
帰って行く小鳩とかみこを見送った。

憂佳がぽつりと言う、
「あの二人は親子というより、なにか
恋人同士みたい」

アヤカは、
「みたいではなくて、恋人同士なのよ」

それからアヤカと憂佳はホテルの部屋に入って行った。


アヤカと神子のエピローグに続く。