Dark blueの絵日記

ハロプロ関連の記事が主。後は将棋と猫を少々

カレーライス


やがて夜になり、梨華は夕食の支度をはじめる。


「リカちゃん夕ご飯にしようね、なにが食べたい?」
「カレーが食べたい〜。あっ、でもパパがよそでご飯
食べる時は連絡しなさいって言ってた、梨華ちゃん
パパに電話してくれた?」
「あっ、電話ね、後でパパに電話しとくから心配しないで、
リカちゃんは今夜はここで夕ご飯食べてお泊りするって
言っておくから大丈夫よ」
「ええ〜、ここにお泊りするんだぁ〜」


リカは嬉しそうに言った、


「そうよ。リカちゃんはよそでお泊りした事ないの?」
「ウン。あのね、リカがお隣の綾ちゃんの家に
お泊りしたいっても、パパはダメだって言うの」
「そうなの、それもそうね、お泊りして色々聴かれてるうちに
あれがバレると大変だもね」
「バレるってなにが?」
「あっ、なんでもないの!こちらの話なの!
じゃあ、すぐに美味しいカレーを作るからね〜」
「リカも手伝うよ」
「まあ、ありがとう、じゃあジャガイモの皮を剥いてくれる」


梨華は鍋を火にかけると、リカが剥いたジャガイモやニンジン、
玉ねぎを適当にざくざく切ると、すぐに鍋に放りこむ。
同じように、肉も適当に切ると鍋に入れる。
それを見たリカは不思議そうに、


「ねえ、梨華ちゃん、パパはカレーを作る時は肉やお野菜を
油で炒めてから鍋に入れるよ。しなくていいの?」
「そうなの〜大丈夫、あんなの適当でいいの。炒めなくても
味はそんなに違いは無いのよ」


リカは小首をかしげながら、しぶしぶうなずく。
梨華はカレーの鍋をかきまぜながら、


「さあ、もうすぐ美味しいカレーが出来るわよ〜」
「あの・・・梨華ちゃん
「な〜に」
「ご飯炊かなくてもいいの?」
「あ〜!忘れてた!!」


梨華はあわてて飛んで行ってご飯を仕込む。
ようやく鍋に戻ってみると、鍋の野菜はぐつぐつと
煮立っている。
梨華は火を弱めてかきまぜていると、ジャガイモは
煮すぎてほとんど形がくずれてしまっている。
そこに市販のカレーのルーを入れて、ようやくカレーは
一応完成する。
プ〜ンとカレーの匂いがただよって、リカもお腹が空いて
いたので早く食べたいのだが、まだご飯が炊けていない。
待つ事しばし、ようやくご飯が炊き上がり、梨華はカレーの
お皿をテーブルのリカの前に置く。


「さあ、召し上がれ〜」


リカはカレーをスプーンですくって口に入れる、
が、口をもぐもぐとさせていたリカの手が止まってしまう。
そのうち下を向いてしまい、カレーに手をつけない、
それを見た梨華は、


「あら〜、どうしたの進まないわね、カレー美味しくなかった
かしら、ホント言うと私カレー作るのあまり得意じゃないのね」


まあ、カレーと言うより料理は得意ではないのだが。


リカはポツンとつぶやいた、
「辛いの・・・」