日曜日の夕方。
さゆみが自分の部屋にいると、外から帰ってきた
愛が部屋に入ってくる。
ベッドに腰掛けてマンガを読んでいたさゆは、
「お帰りなさい~お姉ちゃん、今日のデートは
どうだったの」
すると愛は、いきなりさゆに抱きつくとベッドに
押し倒して、
「みんな嫌い!大嫌い!誰も彼も大嫌いや!!
好きなのは、さゆだけ・・・」
「お姉ちゃん!どうしたの・・・」
愛は、下になったさゆの肩に顔を押し当てて泣き出した。
さゆは、そんな愛を抱きしめながら、
「私もお姉ちゃんが大好きだよ。でも、さゆは
女の子だから、お姉ちゃんの王子様には
なれないの」
「・・・・」
愛は顔を上げると、さゆの顔を見つめた。